旦那様とやり直し

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「俺は……、働き続けても構わないと思っています。美咲がやりたいと思った事をやらせたい。自由に自分の意思を選択出来る環境を作りたい。……それくらいの甲斐性はあるつもりです」 「まあっ」  悠真の言葉に瞳を煌めかせた母親は、「アツアツね」とニマニマと笑った。悠真は「子供はタイミングと運に任せるしかないので、気長に待ってください」と答えるのも忘れない。  何だか一気に脱力してしまったので、悠真に休憩を貰ってお手洗いへ向かう。  悪い両親ではない。ただ、上流階級特有の昔の風潮から抜け出せていないだけ。意外とどこにでも根強く残っているそれを除いては、良い両親だ。  一人になって気分をリセットしながら廊下を歩いていると、進行方向を妨害するように三人の正装の女の子が立ち塞がった。それぞれ振袖やドレスを着ている。パーティーの参加者のよう。  ドレスのデザインや振袖を着ているところからして、きっとまだ若いし未婚。童顔の私と見た年齢が大差ない事を考えると、私より年下なのだろう。三人共自信に満ちたように堂々としていた。
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