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「美咲がカタログを見ていて可愛いと言っていた物だよ」
ほら、と上機嫌に手渡された紙袋には、誰もが知る高級ブランドのロゴ。
中身を覗いてみると、リボンでラッピングされた大小の箱が入っている。悠真に手伝って貰って開けた箱の中には、それぞれ布袋に包まれた財布とハンドバッグが入っていた。
「こ……これ!新作の……?!」
「そうそう。欲しかったんだよね?」
そういえば……、無造作に自宅のダイニングにいくつかブランドの新作の雑誌がいつも置かれていて、好きなブランドのものはチェックしている。
その時に可愛いなとポロリと感想を零していた。
ハンドバッグは次のボーナスが入ったら……、と思っていたけれど、財布は限定物だったから即買いするか悩んでたんだ。
「すごい嬉しい!!ありがとう悠真!!これ欲しかったんだ……。明日から早速使うね!」
「喜んで貰えて何よりだよ」
眩しそうに目を細めて微笑む悠真。日常のなんでもない私の呟きを拾って、覚えていてくれていた事が、そして私を喜ばせようと実際に買ってきてくれる所が、悠真のかっこいい所の一つなんだよね……。
彼女とか出来たら、尽くすタイプなのかな?
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