旦那様と一夜、その後

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旦那様と一夜、その後

 すやすやと寝息をたてていた悠真は、私が身じろいだのを感じたのかうっすら目を開く。パチパチと数度瞬きをした後に、私の姿を認めて口元を緩めた。  どうやら寝起きはかなり良いらしい。 「おはよう。美咲」 「お、おはよ……」  朝からかなり上機嫌でギュッと抱き着いてくる。彼の骨ばった手が、直接肌に触れたものだから敏感に反応してしまった。  え……、なんか違和感あると思ったら、服着てない……?!  彼も多分服を着ていない。布団から出ている胸元は、意外と鍛えられているのか引き締まっている。 「ふふ。真っ赤になってて可愛い」  ちゅ、とリップ音と共に頬にキスが落とされる。ダークブラウンの瞳が砂糖菓子のように甘く蕩けていた。  ……え、なんだか凄く甘い。甘くなってる……?!  私の髪を触りながら、悠真は心配そうに私の顔を覗き込む。 「身体、大丈夫?ちょっと無理させてしまったから……」  ちょっと無理させたって……?!  一体昨夜、何がどうなってこうなったか全く掴めない私は、全然大丈夫とよく分からないまま頷いた。悠真はホッとしたように息を吐く。
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