旦那様と一夜、その後

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 ―――――――――――――――  ―――――――――― (涼)  完全に尻に敷かれている。  天沢莉佳子は気が強い。昔から喧嘩をしてまともに勝てた覚えが一度もない。  まあ、俺がちゃらんぽらんなのがダメなんだけどー、とソファーでゴロゴロとくつろぎながら、テレビを眺めていた。  朝の情報番組ばかりでつまらない。特にめぼしいニュースはチェックし終えた。憂鬱になりながら、八時を回った時計を眺めつつ身を起こす。医学部四年生の後半から始まっている実習がキツすぎるのだ。と、そこでテーブルに置いたスマートフォンがメッセージを受信した音が鳴った。  チラリとロック画面に表示されたメッセージに「えっ?!」と大きな声が出た。 「どうしたの?」  家を出る支度をしていた昨夜を共にした女――莉佳子が、俺の声に反応する。俺はメッセージを引き攣り顔で彼女に見せた。 「『涼のアドバイス、成功しました……たぶん』……ちょっとコレって……」 「俺のアドバイス、めちゃくちゃ真に受けて、実行したっぽい……?」
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