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「…うわ、最悪」
思わず声が漏れた。
メッセージの相手は、待ち望んでいた相手ではなく、
むしろ気が滅入る相手だった。
父 「沙羅、久しぶり。来月、17歳の誕生日祝いをしよう。お父さんが予約しておくから、20日、空けておいて。」
半年ぶりに来た父からの連絡。
沙羅の両親は、沙羅が中2のときに離婚した。
以来、半年に一回だけ父と顔を合わせている。
本当は毎回行きたくない。
しかし、父方の祖父母とは仲がいいし
この関係を保てるのは沙羅ひとり。
「はぁ…」
沙羅は大きなため息をついた。
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