私たち、なにか忘れてやしませんか……?

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 壱花に配られた札の中にあの狐の札があった。 「化け化けちゃんっ。  さあ、僕を使ってっ」 と花札がはじまって、しゃべれるようになったのか、高尾が言ってくる。  ……ありがとうございます、高尾さん。  でもあの、そこで、しゃべられると、私の手にあなたがいることがバレてしまうのですが。  そして、低い点の上に、ちょっと役もできないそうにない札っぽいのですが。
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