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「やったっ。
300点っ。
って、竹の札なんて他にないじゃないですかーっ」
「じゃあ、なんでも取れるってことで」
と斑目が言う。
「他の札があまりますよ。
っていうか、私が300点とってもいいんですか」
「俺の絵の素晴らしさが認められるわけだからいい。
大丈夫だ。
お前が300点とるなら、俺はなにかで600点とるからいい」
「インフレがひどいですね……」
と冨樫が呟く。
いや、それ以前に、なにかでって、なんですか。
なにで600点とるつもりなんですか……とまた無茶を言ってこられそうな雰囲気に壱花が怯えたとき、斑目が、
「しかし、壱花の生き物が50点は審議だっ。
審判、評決を取れっ」
と言い出した。
「風花壱花の生き物、50点の価値があると思われる方、挙手をお願いします」
と冨樫が言う。
誰も手を上げなかった。
「社長ーっ。
なんで手を上げないんですかっ。
今、私の札持ってるんでしょ?」
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