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「……っ」
バッと机に置かれたままの箱を乱暴に鞄の中に放り投げる。箱の大きさはドリンク一本と言うのもあり小さい為に簡単に入ってしまう。
「ふ、これで一先ず私の仕事は終わり」
後は――と。光は窓の外へと目を向ける。
そして、パチッと瞬きをした。
「え、何か居た?」
視界にチラッと映ったような気がしたキラキラと輝いていた火の玉のような何か……だが、もう一度見ても、視たものはおらず。
「太陽が反射して変に見えたのかな……っとそんな事をしている内に結構いい時間になってる。早く、家を出ないとっ」
見間違いかなと完結して光は早足で階段を下り、鞄を手に玄関へと向かう。
「じゃあ私、もう行くねー」
「はーい。いってらしゃい」
母の声が返って来る。
そんな声を背に光は太陽が眩しい青空の下、掛けて行った。
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