天国の君へ。

見つけた！

　ⅮⅯを開く。

いつも毎日の様に、アモを見ててくれた人だ。

［　大丈夫ですか？無理してませんか？自分を責めないでください　］

見透かされたように、自分を責め続けるのに気づかれた気がした。

【アモちゃんも心配だけど、貴方も心配・・】
そう書いてくれた人だ。

［　大丈夫ですから　］
心配かけたくなくて、そう返した。

［　だから、無理してるでしょう？1人で抱え込まないで下さい　］

やはり、見透かされてる？
社交事例じゃ無い？

さらに相手は続けた。
［我が子を思うのは、皆さん一緒です、私は貴女を支えたいです］

涙が溢れた。

［　ごめんなさい。アモが1番、辛いのは解ってるんです、でも
私…すぐに泣いちゃって…涙が止まらなくて。しっかりしなきゃ
……泣いちゃ駄目…なのに、私…　］

［ 大変だと思います。アモちゃんについててあげて。
不安じゃない方が、どうかしてます　］

［　私は病気の子を枕元に置いて寝ていました。気になるから　］

［　…私は駄目なママだ、アモは強いのに、本当に駄目なママで、
…いつもアモに謝ってるんです…あの時、私がもっと……アモに。
ごめんなさい、ごめんなさいと・・・・
繰り返して。繰り返して……　］

［　愚痴(ぐち)でも、何でも聞きますよ　］

［　 大丈夫です、アモはもっと辛い
…泣いちゃ駄目なんです。私は　］

［　 泣ける時は泣いて下さい。我慢しないで、我慢したら心にきます
…私、本当に悲しい時に泣けなかった。だから過去に捕らわれる　］

え？と、私は思った。

［　婚約者が急死したんです。］

［　心臓麻痺です。余りに急で、頭がついていかなかった。
泣けなくて……悲しいのに、］

［　 本当に悲しい時は泣けないって、あれは本当ですね。　］

［　 だから、泣いていいんです。
…でなきゃ、心が壊れてしまう　］

本当に、本当に心配してくれている。

　　　　　　　　 ♯♯

　［　ありがとうございます　］

涙がポタポタ、落ちた。

アモ…あなたは皆に愛されてる。
皆が心配してくれてるのよ。

アモ…。

アモル。
やはりあなたは皆に愛を運ぶ。

アモル＝ラテン語で、愛の意味。

私は泣きながらDMを閉じた。

　　　　　　　　　♯♯

そしてその時、ツィードに気付いた。

アモの病状をある程度まとめ、拡散、お願いしますと書き込んだ。

「嘘・・・？!」

「どうした？」と近寄る主人が
私の顔を見て、嬉しそうに叫んだ。

私は主人にスマホを見せた。
知らずにホッとして笑顔だったらしい。

奪う様に主人は私からスマホを取り、やがて笑った。

返信が来た。

【破れた、そのう手術が出来る、病院を知っています。】

親切に住所とTELまで、書いている。

「見つけた、見つけたぞ！」
主人が大はしゃぎで叫んだ。

「夜、遅いのよ」とたしなめる。

また涙がこぼれた。

「泣いてるのか？」と主人。

「馬鹿。嬉し泣きに決まっているでしょう。」

私は答えながら、ガッツポーズの
主人を見つめた。

涙はいつしか、嬉し涙の笑顔に、変わっていた。