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二人が話をやめこちらを見た。
「はるひの弟ですよね。」
男の人が俺に言う。
“はるひ”は俺の姉の名だ。
「あ、は、はい…。」
…えぇ…、何を言われるんだ~?
「はじめまして。徳田なぎさです。はるひ とは、結婚を前提にお付き合いさせていただいてます。これからよろしくお願いします。」
かしこまった口調で「なぎさ」と名乗る男が言う。
「け……………………。」
ぽかんと口を開けたまま、姉を見る。
姉はステージのある方を見て固まっていた。
俺が見ているとどんどん顔が赤くなっていった。
俺は「なぎさ」さんに目を戻す。
「……よ、よろしくお願いします…。」
戸惑いを隠せずしどろもどろ俺が答えると、なぎささんは嬉しそうに笑った。
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