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姉の後ろについて建物内に入る。
ここに入り口あったのか…。
「覚えときなよ~?帰れなくなるよ笑」
「ならねぇよ!」
そうそう。これが姉なのだ。さっきのは…。
まぁ……。まぁ……。女ってよく分かんねーの。
「ここホール。まだ始まってないから大丈夫。」
姉が言いながら目の前のドアを開けた。
「ほ~……。」
広いのか狭いのか、よく分からない。
「ま、てきとうにどっか座ってて。私は…。呼んでる人いるから、そこにいる、から。本番前は呼ぶから。」
後半あたりから重そうに口を開いた。
その頬は少し火照っているようにも見える。
「ふーん…。」
「ふ、ふーんって何。」
あ、やば。
「いや、何でもない。」
何と言われても言うことはないのだ。
「あっそ?じゃね。また後で。」
姉が手をあげて言う。
「おぉ。」
俺も手をあげてこたえる。
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