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もっちさんが、目を見開く。
「これで、どうですか?」
今度は、へにゃっと笑ってくれた。
「買います」
「もう一声、ほしいです」
「一生大切にします」
「よろしい」
我ながら、何様だ。
そんなツッコミはさておき、私は嬉しすぎて天にも登りそうな気分だった。そのままもっちさんに抱きついて、寝室へ。彼を押し倒して、その上に馬乗りになってみたら、もっちさんも私の方へ腕を伸ばしてくれた。
「好きでした。ずっと前から」
「僕も、ずっと好きでした」
年明け、もっちさんは私のお節を美味しいと言って食べてくれた。一緒に食事する機会はどんどん増えて、一月も経たないうちに私達の関係は職場にも知れ渡ることとなる。山田くんには、一応お礼を言っておこうか。
秋には結婚式を挙げる予定だ。
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