その4

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その5 剣崎 やっぱりお偉方とのゴルフは疲れる… 腕が違う人たちと合わせるのも、テクニックがいるもんだってのを痛感するよ(苦笑) 今日は明石田の叔父貴が矢島さんを伊豆に呼び、関西の業界OB、それに俺の4人でハーフを回って、3人はサウナに入っている 俺は所用にかこつけて、先に宿泊先のホテルに向ってる途中だ まあ…、なんとか3人ともご機嫌は上々だったし、ホッとしたわ それにしても… 矢島さんと叔父貴の会話はなかなか興味深かったぜ ... 「しかし傑作だったな、今回の”仕置き”の次第は…。是非、その場を見たかったってもんだ。わっはっはっ…」 「叔父貴、俺はそんな呑気になれんですよ。おい、剣崎、ホント大丈夫なんだろうな!倉橋も未成年の嫁を手に入れて、シラフじゃねえのと違うか?」 「抜かりはありません。今までの経験則は踏まえての上で、やらせてることですから…」 「ハハハ…、矢島、倉橋にあの娘をくっつけたのは大正解だぞ。麻衣と直に会って確信したよ。倉橋は、ここんとこで進化を遂げたわ。でよう、剣崎、そのチンピラをまだいじるんだろ?」 「はい。倉橋と麻衣はもう、次の矢を放っているようです。矢の届く先は”それなりの場所”です。いずれ、お二人の関心事になり得ると思います」 「おお、楽しみにしてる。矢島、こっちもガンガン動いて、適宜、”局面”に活用すりゃいいんだ。面白いじゃねえか、ハハハ…」 「まあ、剣崎の手綱裁きは分かってはいますが、正直、ヒヤヒヤもんですよ。まるで、会長がガンガン突っ走っていた時代の自分の心境ですわ(苦笑)」 「うん、そうだな。俺もアニキにいつも振り回されて、あやすのにフウフウ言ってた頃と重なる。やっぱり、麻衣の中のモン、兄貴と一緒だぞ!」 この時の叔父貴は大まじめな表情だったので、俺も矢島さんも笑いを抑えるのが容易じゃなかった ... 「そんで、どうなんだ?建田んとこにいたの、”仮小屋”も必要だろうが」 「その件なんですが…、叔父貴、会長とも話したんです。どうでしょう…、その間宮って旧建田組のチンピラ、これから見える御大に”置き場所”をお尋ねしたら…」 こういう話を向けると、この人は瞬時に眼光が鋭くなる 「よし…。この後、芝たたきの間を見て押し付けよう。で、今どこにおいてんだ、その間宮ってチンピラは…」 俺は矢島さんに目で振った 「”星の字”の足元です…」 矢島さんは、そうさらっと短く答えたよ 「おいおい…、奴ら、間宮の”口”となりゃ、よだれもんだろうが。ちょっと無防備過ぎねえか?」 今度は俺が答えた 「ご安心ください。まるで要人並みに人で囲ってますから。ここは好きなだけ、よだれを流させます」 叔父貴は大笑いしてたよ
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