学校

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そして教室。 「おっはよー!」 「おう」 「おはー」 「八代うっさw」 「おっはよー八代!」 「おはよう八代くん」 これがケンへのクラスのみんなの返答。 「おはよう」 「…」 「…」 「…おはよう」 「…」 「おっはよー、神崎くん」 そしてこれがクラスのみんなのボクへの返答。 …やっぱり嫌われてるのかな? 「はあ…」 「か、かんざき?」 「おはよう、はる。」 「あ、おはよう、ようくん。」 「あ、おはよー、天海(アマミ)!」 「八代も、おはよう。」 「も、ってなんだも、って!」 「まあまあ」 ボクが〈ようくん〉って呼んだコイツはボクの幼馴染みで名前は天海洋輔(ヨウスケ)。 5歳のときに知り合って、小学校が同じになって以来、ずっと一緒にいる、というか親友、みたいな存在だと思ってる。 「あ、そうだ、はる。」 「ん、なに?」 「クラスの皆は、はるのことを嫌ってないから安心しろ。それに、もし嫌っていたとしても俺がいる。」 「え、あ、うん?」 …。 相変わらずボクの心の中を読んでくるなぁ。 ようくんにはボクの心が読めるみたいで、なんでもお見通しなんだよね。 それで、ボクがネガティブになった時とかにボクが欲しい言葉をくれるんだ。 「天海、相変わらず変なこというなー。 ハルトのことみんなが嫌うわけないじゃん。」 そしてケンよ。 どうしてそんなに自信満々に言えるの? どう見ても嫌ってるじゃん。 「まあそんなことより! お前ら英語の宿題やってきたか? おれ途中で寝ちゃってさー。」 「またかよ、ちゃんと勉強しなきゃ。」 「そうだぞ、八代。お前は怠けすぎだ。」 「わかってるよぉー。 それより英語の宿題写させて!」 「はあ、わかってないな。」 「うん、わかってないね。」  「信じてくれよ!?」 「ハイハイ。」 「わかったわかった。」 「おい!?」 こんな感じでいつも3人でわーわーしてる。 なんだかんだ楽しいから卒業はしたくないなあ、って今思ってます。
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