学校

3/4
164人が本棚に入れています
本棚に追加
/44ページ
お昼休み。 「あ、そういえば。」 「ん?どしたー?」 「いやさ、ボクのお母さんがこの前、あるオーディションに応募しちゃって。」 「オーディション?」 「へー、お母さんが?なんのやつ?」 「アイドル。」 「アイドル!?」 「陽香おばさんが?好きだったのか?」 「いや、お母さんがというより、ボクがしたことになってる?って言った方がいいかな?」 「は?ハルトが?」  「うん。ボクが。」 「おいおいまじかよ。」  「本当なのか?」 「陽翔はアイドル好きだし、可愛いから応募しちゃった♡だって。」 「出るのか?」 「うん、きっと受からないとは思うけど、やれるだけやってみようかなって。 それに、ヤマト様に会えるかもだよ!? こんなチャンス逃すもんか!!」 「お、おう。」 「そうか、頑張れよ、はる。 お前ならきっと受かるさ。」 「いやいや、受かんないって。」 「だいじょーぶ、受かるぜ! 友達のおれらが保証するって!な、天海!」 「ああ。」 「だからなんでケンはそんな自信満々なの? それにようくんもなんで肯定してんの。」 「ん?そりゃおれの友達だし、ハルトはキレイな顔してるしな!」 「は、してないよ?」 「いや、もうちょい自覚したら?」 「なにが?」 「はるは知らなくていい。」 「…。」 へいへい、そうですかぁー。 ボクは仲間外れなんですねぇー。 いいもん、ボクの弁当あげてやんないもんねー。 「あーあーハルトが拗ねた。」 「大丈夫だろ。はる、これやる。」 「!わ、アスパラベーコンだ! ようくんありがとう!」 「あ、餌付けしてるし!」 「餌付けじゃない。」 「いや、餌付けだろ。」 んーっ!美味しい! 朱音(アカネ)さん(ようくんのお母さん)が作ったアスパラベーコン美味しいんだよね。 たまにくれるんだ、ようくん。 優しいなー。 てかケンは餌付けやらなんやら言ってるけどなんのことだろ。 「…まあハルト気付いてねーし、いっか。」 「おー、気にすんな気にすんな。」
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!