何でも言うことをきいてくれるパソコン

　僕の妹のももちゃんは、赤ちゃんだ。
でも、天才だ。
　ついに、何でも言うことをきいてくれるパソコンを開発した。

　でも、赤ちゃんなので、やりたいことはおっぱいのがぶ飲みか、いないいないばあの百連発くらいだ。

　そこで、僕は、かわりにそのパソコンを使ってみることにした。

　まずためしに、音楽を聴いてみることにする。
音声認識ボタンを押して、「パプリカをきかせて」と言ってみる。
「カシコマリデチュ」
何か変な返事が返ってくる。
　すると、パソコンからあの音楽が流れてきたじゃないか！
すごい！
ももちゃんもノリノリで手足を動かしている。

　いやいや、まてよ、音楽ぐらいならママのスマホでもできるぞ。
他に何かさせることはないかな…

　こんなことなら宿題を済ませるんじゃなかったな。
机の上のひらがなプリントを見る。

　ぼくは一年生になったばかりだ。

「ゆうた、遊ぶ前に宿題しなさいよ」
というママの言いつけを守ったばかりだった。