鈍色の恋空

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「笑、可愛い」 うっとりと見詰められて耳まで真っ赤になった。 「若様!」 若様の手が服に掛かる。 「自分で脱げます」 すすで汚れてぼろぼろの服。若様の綺麗な手を汚させる訳にはいかないと思ったけど、あっという間に脱がされ、下履きまで脱がされた。 「笑、綺麗だ」 「わ、若様」 綺麗だなんて。こんな痩せっぽっちの男の体の何処が・・・ それに、あまり見ないで欲しい。 若様の視線が、全身を舐め回すように見ていて、恥ずかしくて死にそうになる。 「笑、ゆっくりでいいから」 若様が、びっこの足を気遣いながら、僕の体を布団の上に横臥する。 額に、こめかみに優しく口づけを降らせながら、指先で胸の小さな突起をこりこりと優しく揉み解す。 「ひぁん、な、何か、変、変」 若様に触れられる度、体がぴくぴくと震える。 「待って、待・・・はぁっ・・・ん」 若様の口唇が、もう片方の突起を口に含み、舌先で優しく撫で回したかと思ったら、軽く歯を立てられ、思わず甘ったるい声が出て、慌てて口を押さえた。 「二人きりだよ。声をもっと聞かせて欲しいな それと、若様でなくて、名前で呼んで」 脇腹を撫でながら、下へと下りていく。くすぐったくて、腰が揺れる。 「な、名前・・・待って、やだ、汚い・・・から、やぁ・・・ん」 じかに小さな屹立を握られ、悲鳴に似た高い声が漏れる。 「もしかして、忘れた?」 ぎゅっと、更に力を込められ、体が後ろに仰け反る。 「ひぁ・・・ん。意地悪しないで下さい。ま・・・まさや・・・さま・・・」 最後は涙声に変わった。
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