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「・・・・。」
宗助は何も言い返しては来なかった。ただ私をじっと見てこの場を去った。
そして次の日。宗助は村から存在を消した。いつも傍にいる人たちに何も言わずに消えたのだった。
宗助がいなくなったことでいつも傍にいた人達は狂ったように宗助の名を呼び、探し、心が壊れ、ご飯もまともに食べれず死んでいった。あんなに美しい姿をしていたのに、死んでしまったときの姿はあまりにも哀れで見ていられなかった。
そして2年後。ある噂を聞いた。宗助が吉原遊郭で働いているということを。村の皆は人違いだろうと笑って流した。村の皆に見せてる時の宗助の顔はそんな世界に程遠いものだったから。だからそんな噂はすぐ消えた。そして皆、そんな噂の存在を忘れていった。
その忘れたころに私は吉原遊郭に自ら足を踏み込むことにしたのだった。
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