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「心肺停止! ショックします!」「急げ!」
「お父さん……! お父さん! いやだよ!」
「……大輝」
もう限界なんだろうな。あたしは必然的にそう悟った。
次心臓が止まったら、息を吹き返す保証はない。その状況がよりにもよってあたしと譜和の前で起こっていた。
あの大輝のことだから、譜和の前では元気に振舞おうとしていた筈だ。それが譜和の前で消えようとしている。
ずっとずっと戦ってきたんだ。あたしたちの為に。あたしたちの見えない場所で。
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