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長年女子校通いだった私には
男性と出会うきっかけがなくて。
けれども
出会いは突然訪れるもので。。
16歳の私には
初めての。
一緒にお出かけしたり、
カフェでお茶を飲んだりできる
親しい男性ができた。
15歳年上の、医療従事者だった。
共通の趣味やお互いの趣向が好きで。
デートには よく 美術館や博物館に出かけた。
一緒に絵を描いたり、
画集や写真集をみたりして、意見を交換したり。
何より、
社会も知らない私にとって、
その人はたくさんの世界を見せてくれた。
最初に声をかけたのは、
実は私だった。
深い意味はなくて、 ただ単純に
その人の世界が魅力的に感じられて
親しくなりたかった。
相手の方は、当初戸惑った様子で
私の年齢や、
なぜ私が彼に好意を寄せたのか分からないと
俄に信じられない。という理由で
それでも
「お友達からね。」
と、優しく微笑んでくれた。
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学生と医者。
それぞれに忙しい日常の中でも、
隙間時間が出来たらカフェに会いに行った。
今思えば、
当時の彼と同じくらいの年齢になった私が
今思い返してみても
大人な振る舞いをする方だったな…と
思う。
この方とは後々、7年くらいお付き合いが続いて、
私の入試のために数学を教えてもらったり、
初めてのお酒も。。。
色々なはじめてを 教えてくれた。
………
共に過ごす時間を持ち始めて
半年を過ぎた頃
彼が言った。
「美雨ちゃんが17歳になるまでは、待たせてね。」
手を繋いだり、一緒に食事をしたり
そんな時間で充分満たされていた。
「その代わり…家に来る?遊びに^^」
男性を知らない私には
こんなやりとりが“普通"に感じられていた。
「Rさんのお家に? 良いの…?」
「美雨ちゃんが来たければ。 どうぞ^^」
彼がずっと 抑えているものがあったことも知らずに。。。
。。。つづく☆
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