目当ての君を欲望のままに

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どうしても耐えきれなくなった俺は、素直に話すことにした。 泣かれるくらいなら好感度を下げた方がいいと。 しかし─── 「財布を落としたのは一大事です! 今すぐ交番に行きましょう!」 何故か俺より必死になってくれた。 一度落としたことがあるかのように、彼女は俺を交番に連れていく。 そこで遺失届を提出し、後は連絡を待つのみだった。 「何から何まで本当にありがとう。 君のおかげで心が軽くなったよ」 財布には大事なものがたくさん入っている。 そのため焦りが勝ってしまい、どうすればいいのかと混乱するところだった。 「じゃ、じゃあ…その、この後はどうしますか?」 一度断ってしまったが、何と彼女は再び俺を誘ってくれた。 これはもう脈アリと見て良いだろう。 結局俺は受け入れ、タクシーで彼女の家へと向かう。 だが、そのお金も彼女が払ってくれたのだから本当に申し訳ない上にダサい。 しかし彼女は家に来てくれるだけで嬉しいらしく、やけに上機嫌。 それにしても男を家にあげるのだから、それなりの覚悟はあるのだろうか。 正直、欲を我慢する気はない。 このまま奪う気でいる。 「あの、明日はお仕事休みなんですよね?」 「俺は明日、休みだよ。君は?」 「私も休みです。 じゃあ、泊まって行きませんか?」 マンションの一室である彼女の家に入るなり、早速泊まらないかと誘ってきた。 これはあれだ、確信犯だ。 今日は財布を落とすという酷い目に遭った分、せめてもの救いだった。 「そうだな、迷惑じゃないならぜひ」 「本当ですか!?嬉しいです」 途端に明るくなる彼女。 今日は幸せな夜になりそうだ。 酒を飲み、完全に酔いが回る前に風呂へ入る。 酔ったノリでヤッてしまうのは色々と惜しい。 きっと彼女は酒の勢いがなくてもヤらせてくれるはずだと確信していた。
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