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第一章
「花音! いらっしゃい」
学校裏で集まってからしばらく歩くと美人な女性が狭い道に立っていた。
「紹介するよ。私の友達の玲那。家に泊まらせてくれるって言ってくれたんだ」
話を聞いていると16歳で、なんで家を持っているのかと思ったら色々と事情があるらしかった。
私にはよくわからない話だったけれど。
「まぁ話はここくらいにして、私の家に行こっか。まだ明るいうちに家に入っていた方がいいよ」
時刻を見ると5時になるところだった。
燐はずっと黙っている。辺りを不思議そうに見渡しながら歩いていた。
私はというと、花音と玲那さんの会話を聞いていた。最近はどうとかそんな話。
「家、着いたよ。今日は家の中でゆっくりしとくといいかもね、疲れただろうし」
玲那さんはそういって家に招き入れてくれた。
2階建ての豪華そうな家。
少し外れたところにある別荘のようだった。
部屋は1階を使ってね、と言われたから3人で部屋を見て回る。
寝室には既に3人分の布団が敷いてあって玲那さんは親切な人だな、と改めて思った。
「今4時半だしご飯まではまだ時間ありそうだから明日からのこと考えよっか」
「そうですね」
「うん」
言葉を交わして布団の上に座る。
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