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「母親か」
カジ坊の呆れ気味な呟きに、
「ハハッ!」
と笑う会長。ドウェインも肩を震わせて笑ってる。
「とにかく嬉しいんだよ!恵がマトモな恋愛してたってことがさ!絶対ヤバい恋愛しかしてないと心配してた分、余計に嬉しいんだ!」
「あなたは酔ってるのですか。それとも喧嘩を売ってるのですか。」
「飲んでるわけないだろ!」
「では後者ですね。」
「二択かよ!売ってません!すいませんでした!」
すかさず会長の陰に隠れる丸子社長を冷ややかな目で睨むカジ坊。眼鏡は外してはいるけど、盛大な威圧感を放出してる。
「恵、あまりまるちゃんをいぢめちゃダメだよ。男は女の子を大切にしなくちゃいけない。【始まる】という字は【女】が【土台】と書くだろ?命の始まりも女性から始まる。ミヤちゃんを大事にするんだよ。」
すごい説得力。女であることに誇りが持てる素晴らしい言葉。大親分さんの優しさと大きさが、ものすごくわかる。温かい。
「はい。親父。」
最恐カジ坊が、素直に頷くのもわかる。
「うん。僕も嬉しいよ。恵が幸せになってくれて。ほんっとおおおおおおおおに嬉しい。」
「おやびん、ナイスフォロー!!ありがとう!!」
「うんうん。私はね、みーんな大事だからね♪」
偉大な父。私、こんな素晴らしい人の娘になれるんだな。
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