ななつ星での写真

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中瀬の運転で結城と敬子は鴨川警察署捜査一課に到着した。 大門は結城に 『館山市役所に行って原本を借りてきましたよ。』 結城はその原本を手に取り確認しながら 『これが由布院のホテルと羽田空港近くのホテルとお土産屋で借りてきた原本。外堀から埋める。』 植松は不思議そうに 『これをどうするんですか?』 結城は植松の質問に 『これを大至急鑑識に出して調べてもらってよ。これが一致しなければ彼女はクロに近くなる。』 大門は結城の言葉に 『もし一致したらどうなるんですか?』 結城は溜め息を吐き 『その時は………振り出しに戻る事になる。』 大門は植松に 『植松、これを大至急鑑識に持って行ってよ。』 植松は原本を持ち 『了解です。大至急行って来ます。』 結城は植松に 『ん?植松〜、何だか今日は体が普段よりフットワークいい感じに見えるけど何かいい事あった?』 植松はにっこり笑って 『久々に今日日勤で明日休みなんです。だから気持ち的にも体が軽くなってるみたいで。』 結城は植松の言葉に笑って 『気持ちわかるよ。俺も同じだったから。ちなみに大門は今日は?』 大門は笑って 『自分は今日は24時間勤務の明日はそのまま夕方まで続勤です。明後日は植松と24時間勤務です。』 敬子は大門の言葉を聞いて 『それって大変だよね。純君も経験してるの?』 結城は自分の頃を思い出して 『24時間勤務で次の日そのまま夕方まで続勤はまだマシだよ。今はどうか知らないけど、あの頃は48時間勤務だってあったからな〜。』 大門は結城に 『あの頃ほどではありませんが、たまに自分は48時間勤務をやってますよ。もちろん24時間勤務はシャワーもあるし仮眠時間もあります。』 中瀬は首を横に振り 『48時間勤務って、そこまで束縛されるのは辛いな。』 結城は中瀬と敬子に 『階級が上にいくほど責任って言葉を科せられるから、48時間勤務とかが増えてくるんだよ。しかもバタバタしてる時は仮眠なし。大きな事件を任せられると、なかなか家にも帰れない事もあるよ。』 敬子は結城の言葉に 『なかなか家に帰れないってあの頃は何度かあったもんね。そんな時ってさドラマみたいに警察署の中にある柔道場に布団をすいて寝るってそんな感じ?』 結城は笑って 『俺、それやった事ある。大きな事件の捜査をしている時になかなか寝る時間がなくてやっと寝る時間を見つけて、寝る場所って署内の柔道場しかないんだもんな。』 大門は笑いながら 『これで給料が安いから割に合わないし。』 植松は笑顔で大門に頭を下げて 『大門先輩、偉いすみません。明日は休ませてもらいまっせ。』 大門は笑って 『植松もずっと頑張ってたからね。今日帰って明日はゆっくりしなよ。って、なぜここで大阪弁になる………』 植松は大門に敬礼し 『それじゃ鑑識に行ってきま〜す。』 植松は捜査一課の出入口に歩くと大門は 『植松、それ鑑識に持って行ったらそのまま勤務終了していいからな。』 植松は捜査一課の出入口付近で 『了解で〜す。それじゃお疲れ様でした〜。』 結城達はこのまま太海に戻った。
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