ななつ星での写真

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プルルル、プルルル、プルルル……… 結城が部屋に入った時にスマホが鳴りポケットからスマホを取り出し 『もしもし、結城です………』 《もしもし、こんばんは。川口稼頭央です。結城さんですか?………》 『おっ、こんばんは。稼頭央君、何かわかった?』 《結城さんに頼まれた例の男と小松田の関係を調べてくれとの事なんですが………今、大丈夫ですか?》 『大丈夫だよ。何か掴んだの?今、手帳を出すから待ってて………はい、いいよ。』 《それではいいですか?例の男との関係を調べているうちに………実は今 北海道の朝里って場所に来てしまいまして………》 『北海道の朝里に行ってるの?朝里って小さな漁業町だよね。』 《結城さん、よくご存知ですね。例の男とは幼馴染だそうです。朝里で生まれ育ち高校は札幌市の高校で、大学は東京の大学に通ってたみたいです。》 『幼馴染だったんだ。仲は良いよな。』 《ちなみに幼稚園から小学校、中学校、高校、大学と同じで、ずっと一緒だったそうです。まるで結城さんと中瀬さんと一緒ですね。》 『本当に俺と中瀬さんと同じだな。稼頭央君、わざわざ北海道までありがとう。』 《ススキノで楽しんでから帰ります。北海道まで来たんだし温泉でも行ってゆっくりして帰ろうかな。》 『ぼったくられない様にね。』 《大丈夫ですよ。帰って来たら土産話しを聞いてもらいますからね。》 『わかった、土産話しを楽しみにしてるから。』 結城はスマホを切った。 『誰から電話だったの?華蓮ちゃん、眠たそうだから連れて来ちゃった。』 敬子が華蓮を連れて部屋に入ってきた。 結城は 『川口さんの弟の稼頭央君から電話がきてさ。ちょっと頼み事してた件で色々と調べてくれてね。その結果の報告の電話。』 敬子は華蓮をパジャマに着替えさせながら 『で、納得いく話しは聞けたの?』 結城は 『うん、聞けたよ。内容がさ………』 結城は敬子にスマホの内容を話すと 『え〜、調べてるうちに北海道まで行っちゃったの?何かお礼しなきゃ駄目だよ。』 結城は笑って 『この後はススキノで遊んでから温泉に入って少しゆっくりしてから帰るって言ってたよ。』 敬子は笑いながら 『まったく男の人は、何で北海道って言うとススキノなんだろ。まさか純君もススキノを連想するの?』 結城は敬子の言葉に 『俺は北海道って言えば網走だな。もう二度と来るなよ………お世話になりました………って、ワンシーンをやってみたい。』 敬子はまた笑って 『網走番外地の高倉健さんのワンシーン、純君は似合わないよ。』 結城は 『あのね、網走番外地も幸せの黄色いハンカチも網走からの始まりなんだよ。俺の中では網走は映画の舞台なんだって。』 敬子は 『私は富良野だな〜。北の国からのワンシーンならやってみたい。私も今日は早めに寝ようかな。純君も早く着替えて寝なよ、私も寝るから。』 結城と敬子は着替えて布団に入った。
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