鉄壁のアリバイ

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《それでは今日の21時に道端屋に来て下さい。》 『それじゃ酒は自分が用意します。みんなで飲みましょう。夜釣りで酒飲めるなら楽しみです。』 《何かツマミになる物は自分が用意しますね。それではまた後で。》 野間口はスマホを切ると結城は慌てて 『おいおい、聞こえてきたぞ。俺は捜査を………』 敬子はにっこり笑ってわざと結城の言葉を遮り 『ほら純君準備して。今から行くよ。夜釣りで釣った魚で飲もうよ。』 結城は敬子の言葉に 『お、おれは捜査が………』 野間口もわざと結城の言葉を遮り 『夜釣りは寒いだろうから着込んで行くぞ。結城、早く用意しろよ。竿ならうちの物置に仕舞ってあるやつ使っていいからな。』 結城は野間口に 『そ、捜査………』 敬子は結城に 『純君、早く準備してよ。そうだ、華蓮ちゃんどうしようか?』 結城はすかさず 『華蓮が居るんだから止めよう。駄目だよ華蓮を一人にしたらさ。』 『敬子さ~ん、華蓮ちゃんなら私が預かるから大丈夫だよ。夜釣り楽しんで来なよ。』 中瀬が店舗に入って来て敬子に言うと結城は 『捜査が時間が………』 中瀬もわざと結城の言葉を遮り 『結城君も楽しんで来なよ。船の上で釣ったばかりの魚をさばいて食べながらお酒を飲むなんて最高じゃ~ん。』 結城は 『タイムリミットが………』 敬子は笑顔で 『中瀬さん、ありがとう。華蓮ちゃんの事よろしくね。って純君、いいから早く準備しちゃってくれるかな?』 結城は諦め 『………はい。準備します。』 ……………… 鋸南町の道端屋に行く途中の車の中 後部座席でふてくされてる結城はずっと黙って外方を向いている事に助手席に座っている敬子は笑いを堪えて 『ごめんね。さっきから謝ってるじゃん。って、そこまでふてくされなくても〜。』 野間口も笑いを堪えながら 『そう怒るなって。それにたまには息抜きも必要だぞ。』 結城はふてくされながら 『だからさ、何度も言う様に捜査中は捜査中でもタイムリミットがある時にこう無理に誘わなくてもいいじゃん。マジ時間がないのにさ。このまま太海に戻ってほしいよ。それと二人ともなぜ笑いを堪えてるんだよ。』 敬子はやっぱり笑いを堪えて 『純君がふてくされるって滅多にないし、何だかふてくされ方が可愛くて。』 野間口も笑いを堪えながら 『夜に捜査したっていい話しは聞けないぞ。明日の朝から捜査をすればいいじゃん。』 結城はやっぱりふてくされながら 『もういいよ。到着するまで寝てるから起こしてよ。』 敬子はふて寝した結城に 『もう、純君の事を思って心配しての事なのに〜。まったく〜。』  
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