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睦月はウィスキーを飲み干し結城は植松に
『植松、睦月さんにもう一杯注いであげて。』
植松は結城の指示通り睦月にウィスキーを注ぎ、睦月は植松に注いで貰ったウィスキーをまた飲み、それを見ていた葉月は
『結城さん、そろそろ証拠を出してくれませんか?』
結城は葉月と睦月に不適な笑いを見せ間をおき
『………もう出てるじゃありませんか。』
睦月はウィスキーを飲み干し
『どこに出てるんですか?出てないじゃないですか。』
葉月は呆れた表情で
『結城さん、酔っ払ってるんですか?どこにも出てないですよ。冗談はやめて下さい。』
結城は笑いながら
『睦月さん、私の言ってる事わからないですか?それじゃこれもお見せしましょうか。』
結城はポケットから紙切れを出して葉月と睦月の前に置き葉月はその紙切れを手に取ると
『レシート?ですか?これは何ですか?』
結城は睦月が葉月と一緒にそのレシートを見ながら不思議そうな表情をしていたので
『一枚は由布院近くの居酒屋、もう一枚は由布院のホテルの部屋にある冷蔵庫の中にある飲み物の領収書。もう一枚は羽田空港近くのホテルのバー。睦月さんが一番詳しいんじゃないですか?』
『えッッッ………?こ、これもしかして………』
睦月は結城の言葉に驚きの表情に変わり、だんだんと顔が真っ青になり葉月は睦月の表情を見て直ぐに勘づき
『あ、あんたまさか………』
睦月はうつむき黙ってしまい、結城はポケットからななつ星の中での撮影した写真を出して
『まだ、ありますよ。これは男の私ではわからなかったのですが、毎日ハイヒールを履いてるオキタニ電子の社長の沖谷さんが気が付いてくれまして。大門、持ってきてよ。』
結城の指示で大門は何かが入った袋を持ってきてテーブルの上に起き
『ありがとう。で、早速 袋のなかの物を出しましょうか。』
結城は大門が持ってきた袋を開けて中身を出すとハイヒールが入っていた。
『ッッッ………!!』
その瞬間葉月の表情が驚きの表情に変わった。
結城はハイヒールをテーブルの上に置き
『このハイヒールはこの写真の中のハイヒールです。睦月さん、履いて頂けますか?植松、頼む。』
植松はハイヒールを手に持ち
『はい、わかりました。』
植松はほとんど放心状態の睦月に履かせ
『かかとに少し隙間があります。』
結城は植松からハイヒールを受け取り
『ありがとう。このハイヒールは家宅捜査をした時に葉月さんのご自宅にあったそうです。写真をアップにして確認したらハイヒールのここの傷とこの傷が一致しまして で、このハイヒールと確認しました。』
葉月は外方を向き
『も、黙秘をさせて頂きます。』
結城は葉月の言葉を無視をして話しを続け
『先程名前を書いて貰ったのですが、実はこれは筆跡鑑定ではないんですよ。』
結城は鞄から何かを取り出して
『これは何だかわかりますよね。』
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