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葉月は景色を見ながら
『私は五条に何度も断りの話しをしてたのですがが、ある日 また五条にゴーストライターみたいな事を頼まれて、私はまたはっきり断ると言いに行ったあの日………五条の部屋に行った時、部屋の中から五条とマネージャーの石松の声が聞こえて来ました。』
………………
葉月が五条の部屋のドアをノックしようとした時に五条とマネージャーの石松の声が聞こえてきた。
五条の声で
『あの女また例の話しを断ると話してきやがった。あれだけ世話してやったのにな。生意気な女だ。』
マネージャーの石松の声で
『しかし最近は金を渡してないですよね。』
五条の声で
『あの女に金なんかやらん。そろそろあの女が私のゴーストライターをやってたのがバレそうだから消すか………』
マネージャーの石松の声で
『ついに消すんですか?』
五条の声で
『石松、世間にバレずにあの生意気な女を消してくれ。』
マネージャーの石松の声で
『わかりました。私にお任せ下さい。』
ドアの向こうにいる葉月はドアの向こうの五条とマネージャーの石松の言葉に驚きを隠せず
わ、私を消すって………
………………
館山市城山公園の館山城の前の広場
結城は背中を向けてる葉月に
『マネージャーの石松さんはどんな方なんですか?いい話しを聞かないですよね。』
葉月はベンチに座り
『マネージャーの石松は、堅気じゃない時代は勝浦市の墨名の暴れんぼうと言われてたらしいです。堅気になってから五条と知り合い、五条は表向きはマネージャーとして使う事にして、海外に写真撮影に行く時の為に本音では用心棒としてだったみたいです。マネージャーの石松は堅気になっても裏では色々と悪い事をやってたみたいです。』
結城はベンチに座ってる葉月を見て
『自分が消される前に五条さんと石松さんをと考えたんですね。』
葉月はベンチから立ち上がりまた結城に背中を向け
『はい、そうです。私一人でやるつもりでしたが、やはり双子なんでしょうか………睦月が私の様子がおかしい事に気がつき、私に詰め寄ってきまして。私は睦月に教えました。その後に睦月は秋吉君に教えると協力すると言ってくれました………』
結城は葉月の背中を見ながら
『睦月さんには葉月さんに成り切ってななつ星に乗ってもらったり、由布院に行って宿泊してもらったんですね。偽のアリバイを作る為に派手な格好をしたのは目立つ為で、あちこちで目撃した人達に目に焼き付けてもらう為ですよね。ところが睦月さんは由布院の気持ち良さに気が緩んだのが細かいところでミスが出てしまった。』
葉月は結城に背中を向けていたが結城の方を向きうなづき
『はい、結城さんの推理通りです。』
睦月は泣きながらうつむき
『ごめんなさい………』
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