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昼過ぎ頃に胃の治療は終わって病室に戻り、結城は敬子に
『お昼過ぎてるし最上階のレストランにでも行ってお昼食べてくれば?』
敬子は結城に気を使い申し訳なさそうに
『お腹空いてないからいいや。』
結城はにっこり笑って
『俺に気を使わなくていいから行っておいでよ。最上階のレストランのスイーツは人気あるらしいよ。』
敬子は申し訳なさそうに
『でも………』
結城は鞄から財布を取り出して敬子に渡し
『俺は治ったらガッツリ行くから、今は点滴とお粥で我慢するさ。明日のお昼まではご飯抜きだけど。これで食べて来なよ。』
結城から財布を手渡された敬子は
『本当にいいの?それじゃ最上階のレストランに行ってくるね。って、自分で出すからいいよ。』
敬子は財布を結城に返そうとしたが結城は
『毎日来てくれてるお礼だよ。ご馳走させてよ。』
敬子は結城の言葉に申し訳なさそうに
『わかった。それじゃご馳走になるね。』
敬子は椅子から立ち上がり病室を出て最上階のレストランに向かった。
結城は敬子を見送り一人になった結城は一度窓の外を見て
天気が良いや。さて敬子が帰ってくるまで昼寝しよっと………
結城はベットに横になって目を綴じた。
………………
昼寝をしていた結城は目を覚まし時計を見ると午後3時だった。
『目を覚ました?気持ちよく眠れたみたいでよかった。』
敬子はにっこり笑って言うと結城は寝ぼけまなこで
『ごめん、ずっと居てくれたんだ………退屈だったろ?帰ってよかったのに。』
敬子は笑顔で
『帰るのは嫌だ。少しでも純君の側に居たいし。』
結城は申し訳なさそうに
『ありがとう………』
敬子はにっこり笑って
『気にしないで。私も少しだけ寝てたから。今さっき起きたばかりよ。純君のベットは日当たりいいから気持ちよくなって眠くなっちゃうよ。』
結城は敬子をジっと見ながら
『毎日仕事終わってから、どんなに遅くなってもここに来てて、それから家に帰ってって………敬子相当疲れてるだろ?仕事前にここに来る事もあるし………』
敬子は笑って
『大丈夫だよ。遅い時は純君の住んでるアパートに泊まってるし。大家さんも純君のフィアンセだからって許してくれてるから助かるよ。』
結城は敬子を心配し
『絶対に無理するなよ………』
敬子は笑いながら
『その時はゆっくりさせてもらうから大丈夫だよ。』
結城はベットから降りて点滴を引っ掛ける棒を持ち
『テレビのある広場に行こうか。』
椅子に座っていた敬子は立ち上がり
『うん、行こう。』
結城と敬子は病室を出てテレビが置いてある広場に向かった。
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