プロローグ

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プロローグ

シトシトと雨が降る。 まるで自分の心の中を映し出しているかのようだ。 私は雨を眺めながら、今日の出来事を振り返った。 ガチャ。 ドアの開く音が部屋に響く。 初夜だから来ないはずがない。 「リリ。こっちへおいで。」 私はボーっとまどを見つめ続けていた……。 前回までのおさらいをしよう。 私の名前は、リリアーナ・リリ。 ひょんな事から魔法界一の魔法学校、『サファイア学院』に入学してしまった私は、何と魔法界にあるリリアーナ王国の王女だった!? 同じS組のカイト、ミサト、聖夜と全寮制の学校に通っていたリリたちは、デビュタント5日前、各自の家に帰っていった。 デビュタントでは婚約者のカイトと一緒に踊ったの!! しかもそこでキスしちゃった!! きゃぁ〜♡ デビュタントの後は他の国の王女様達とお茶会をして学校再開を待っていた。 その時、急にパパに呼び出されたの。 しかも他の王女様全員連れてこいって。 そこで私はパパに、「処刑しろ。」って言われちゃったの!! でも本当はパパが言ってたんじゃなくて、私に不老不死の呪いをかけた闇の皇帝に操られていたの。 んでそいつは私と結婚しろって言ってきた。 私にも考えがあったから、私は、闇の皇帝ザギエスの元へ嫁いでいった。 本当は気持ち悪いやつの所なんて行きたくないけど。 私はカイトに最後の希望として、私がいつも身につけているサファイアの断片をコッソリ渡した。 結婚式当日。 真っ黒なウェディングドレスに見を包み、魔物たちの集まる会場内を歩いていると……。 参列者の中にカイトたち三人がいたの。 でも私はもう、リリアーナでは無いから……。 私は、私を捨てたから。 私はカイトを無視してしまった。 今回は、それからのお話。
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