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ローションを使うならタオルも敷かないとと、浴室からバスタオルも取ってくる。それを二つ折りにしてソファーへ敷き、イヤホンを片方だけつけ画面に見入る。 ゆるく勃ちあがりだした自身を撫で、ベビーローションを手に広げる。ぬるぬる。 「もう始めてんの?」 おりてきた清太が、背後から俺の下半身を覗き込んできた。その瞬間硬度を増した自身に、ローションまみれの手で触れる。 「ん、ぬるぬる」 「ああ、ほんとだ。もの欲しそうにしてんな兄貴の。休みの真昼間からそんなとこ弄って、やらしい」 いつもは横で見てくれる清太が、背後からイヤホンのしていない耳元で言葉を紡ぐ。脳に直接届くような声音と、かすかに感じる息に肩が跳ねる。 「ローショ、ぬるぬるして、気持ちぃ」 「もっとしっかり握れよ、ほら、あんなふうに力入れて」 清太が指さした画面の中では、おっぱいがぐにゃりと握りつぶされている。俺もそれにつられ、ぎゅっと手に力を入れた。 「んく、痛」 「痛い?足りないんじゃないか?ボトル取って」 清太の言葉に従い、片手をテーブルのローションへ伸ばす。それを清太に渡し、また両手でペニスを握りゆるゆると擦る。 清太の手にしたボトルから、ローションが滴り落ちていく。ひやりとした感触に身体を震わせ、滑りが増した状態で擦るとくちゃくちゃと卑猥な音がして快感が加速した。 「あ、清太、気持ちい。清太、見てる?見てる?俺の」 「見てるよ。腰揺らして必死に擦って、恥ずかしくねーの?やらしい音させてさ、そんな気持ちいいんだ?」 「気持ちいいよ、ぬるぬるして、もどかしくて、気持ちいい」 滑りがよくて擦りやすいし、ぬるぬるしてるのが気持ちいいし、清太がそんな俺のを見てると思うと、も、いきそ。 「清太、いきそ、気持ちい、いく」 「早すぎだろ。いつもより感じてんの?そんないいの?」 「うん、うん、いい、すっごくいい」 「もっともたせろよ、さっきから擦ってばっかじゃん。兄貴は先っちょ好きだろ?弄ってやれよ」 「あ、好き。ここ撫でるの、好き」 いかないよう根元を握るけど、ローションの滑りがよくてうまくおさえられない。それでも清太の言うように、先をくりくりと撫でつつも射精を我慢する。もどかしい気持ちでいっぱいになり、はくはくと息をして少し振り返った。 「清太、も、いきたい、いってい?俺の、精子、も、出る」 「我慢できねーの?」 「できな、できない」 「しょうがねーな。んじゃやらしくてごめんなさいって、大好きな俺に見られて我慢できないって、いっぱい擦りながら言うんだぞ?」 こくこくうなずき、右手で竿を擦り、左手で重くつっぱった玉を弄り清太の顔を見上げる。清太の目は俺の手の動きを見ていて、俺は見られている事実に頭がぼーっとしたまま言葉を吐き出す。 「見てる、清太…清太に見られて、我慢できな、あ、ああ…いく。出る。やらしくて、俺、やらしくてごめんなさ…いっ、はあ、あ、出ちゃう」 「好きは?」 「んん、好き、好き、清太、見てて、いくっ、俺の、見てて」 「いいよ、いけ」 「あ、あっ、…はぁ」 びくびく震えながら飛び出した精子が、俺の右手から少しこぼれてしまう。だけど強い快感に頭がまだ動かなくて、俺はそれをぼんやり眺めた。 「あーあ、床にこぼして。いっぱい出したね兄貴」 「ん、いっぱい出た…」
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