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くっついた口が離れて、清太になんでキスしてるのか聞く前にまたくっついた。それが何度か続き、ようやく終わって尋ねようとしたけど口ごもってしまう。 清太がものすごく幸せそうに微笑んでいる!めったに見れない笑顔だよこれ!網膜に焼きつけないと! 口元がだらしなく緩んでいる気はするけど、こんな清太を見てしまえば誰でも緩むと思う。こういうのあれだよね、かっこ可愛いだよね?ああ、清太かっこいいうえに可愛い清太最高! だらしなくにまにま笑ってるんだろうなと思いつつ、清太と目を合わせてふたりで笑う。 「風呂場まで連れてってやるよ」 ひょいっと俺を抱き上げる清太に、俺はその首に手を回し足で胴体を挟む。まだ力があまり入らないけど、清太がしっかり抱えてくれているので安心だ。 「ありがとう清太」 「いいよ。俺も抜いたからシャワーしたいし」 ん?抜いたって何を? 浴室のタイルの上に俺を置き、清太は脱衣所で服を脱ぎだしている。疑問に思いつつシャワーを出し、ボディーソープでぬめぬめを洗い流す。 服を脱いだ清太も来て、あわあわを股間に…抜いたって抜いたってこと!? 「清太いつオナニーしてたの!?俺ぜんぜん気がつかなかったんだけど!」 見たかったのに!お互い見ながら一緒にしたかったのに! 「いつってさっき。兄貴がもうろうとしてるときか?ほとんど同時にいってたけど」 「えー!清太のしてるとこ見たかったよー。なんだー、そっかー…もう一回しない?」 「したばっかだっつの」 苦笑した清太にシャワーを譲り、ぶつぶつ文句をこぼし水分をふき取る。 「俺がしてんのなんか、見てもつまんねーだろ?」 シャワーを止め、脱衣所に来た清太にタオルを渡して口を尖らせる。 「清太のことは一日見てても楽しいと思う。次は?次はいつする?」 「オナニー?そうだなー…今日は夕方には母さんたち帰ってるだろうし、明日は一日いるしなー」 「じゃあ月曜?帰ってきてから?」 服を着た清太が、また俺を抱き上げてくれるのにしがみついて二階に移動する。 「気が向いたらな」 俺のベッドにおろされて、清太をうらみがましく見たらまたキスされた。 「清太はキスが好きなの?っていうか、俺父さんに怒られちゃうよ」 そうだった。すっかり忘れていたけど清太とキスしたなんてばれたら怒られてしまう。 「は?なんで父さん?」 「幼稚園のとき清太にちゅうちゅうしまくってたら、父さんが怒った。怖かったからほっぺた噛んだり舐めてたらそれも駄目だって。仕方ないから見るだけにしたんだけど…ばれたらAV禁止とか言われそう」
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