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「俺の幸せは俺が決めることだ。琉生が決めることじゃない。
それに、琉生の幸せは?」
怒ってる………凄く、怒ってる。
当然だ。秀一の幸せを僕が決めることじゃない……。
「僕は………僕は、平気。ひとりには慣れてるし、僕には悲しませる人は居ないから……」
秀一の目が見れず俯いてしまう。でも、秀一に肩を掴まれ 驚いて顔を上げた。
怒ってる………よね……。
秀一の顔は……怒ってるのに泣きそうな顔で………胸が痛い………。
「俺は琉生が好きだ。俺が琉生と一緒に居たい。それじゃダメか?」
「しゅ………う………」
…………涙が滲む。
「俺は琉生と一緒に居られれば幸せだ。他のやつが……俺以外の人が………例え家族であっても 俺の幸せは俺が決める。
ひとりでいいなんて言うな。俺が一緒に居る。琉生と一緒に居たい。俺は琉生と一緒に幸せになりたいんだ!!」
怒った顔ではなく、真剣な顔で……目で 言われた。
そんな………そんな風に思っててくれたなんて………
「秀一!!うっ……うえっ……ご、ごめんなさいごめんなさいごめ…」
力強く抱きしめられる。
「……好き……秀一が、好き。秀一と、一緒に 居たい……」
「バカ琉生。こんなこと二度とごめんだぞ」
うんうんと泣きながら頷くと、優しく背中を擦ってくれた。
僕も秀一の背中に手を回す。
僕が落ち着くと、顔を合わせ 貪るようにキスをした。
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