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「春山 おめでとう!」
「茜 おめでとう!」
『ボヌール』に集まった新郎新婦の友人、総勢二十人くらい。
みんなでお祝いの言葉で乾杯をした。
「大月、久しぶり!大学卒業以来だな」
「よう!大月 元気だったか?」
「森本!阿川!久しぶり!」
お披露目会では懐かしい顔があった。
立食式で中央のテーブルには料理が所狭しと並び、壁に沿って椅子が並べられていた。
今日の主役、春山はグレーのスーツ。茜さんは可愛らしいピンクのワンピース姿。
″平装で” と書いてあったけど、一応ジャケットは着てきた。
森本 崇、阿川 真人は大学時代の友人だ。
「あいついい娘捕まえたよな。茜ちゃん可愛いし優しそうだし。彼女の友達でフリーな娘居ないかな?」
「…森本………お前 何しに来たの」
「えー、だって俺 彼女欲しいし!お前は居るのかよ」
「ぼ、僕のことはいいだろ!お前 大学の頃から付き合ってた彼女はどうしたんだよ」
「いつの話してんだよ。んなのとっくに別れたわ!お互い仕事始めて覚えることがいっぱいで、段々会う回数が減ってきて ″私たち もう無理だと思うの。別れましょ。さよなら” だってさ!
はあ、やっぱり学生と社会人は違うよ」
グビグビとビールを呑む森本に若干呆れつつ、人と繋がるのは難しいんだと改めて思い、秀一との時間を大切にしようと誓った。
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