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あれから(森本たちが言ってた探偵の話)特に何もなく、平穏な日々を過ごしてる。
………と思ってたら……ある日から 誰かに見られてる感じがした。
それは朝だったり、仕事帰りだったり。周りを見ても朝は人が多くて分からないし、仕事終わりも朝ほどの人じゃないけど、やっぱり分からなかった。
気のせい?…………でも、視線を感じる…。
誰が、何のために?
フッと森本たちの話を思い出した。
気味が悪いけど、何かをしてくる訳じゃなかった。
◇◇◇◇◇
「琉生?」
ある日、秀一とショッピングモールに来てた時、また 視線を感じてキョロキョロしたけど分からなかった。
「あ、うん。………あのね、誰かに見られてる感じがして……。最近も………」
「は?」
秀一も周りを見たけど、人が多くて分からない。
ちょっと と腕を掴まれ、通路の端に寄る。
「いつから?」
低く怒った声で言われ 思わずビクッ となる。
「えっと………あの…………十日、くらい前………から………」
「何かされたりは?視線だけ?」
「うん。視線だけ…。特に何もないよ」
「帰るぞ」
え?え? 何故か怒ってる秀一。引っ張られ来た道を引き返してく。
「秀一、来たばっかりだよ?ねえ、買い物は?秀一、ねえ 秀ってば!」
秀一は何も答えてくれず、ただ僕を引っ張り車に乗せられた。
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