郵便受けに便箋

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郵便受けに便箋

 齋藤さんと再会し、お隣同士の挨拶を交わした日から1週間後のことだった。 「あっ! これって……」  1通の便箋。   仕事から帰宅し、マンションで自分の部屋番号の郵便受けを確認した時に見つけた。  差出人はきっと……。  なんだか少し、胸の鼓動を大きく感じる。  便箋をそっと手に取り、裏を見た。  『齋藤大翔(さいとうはると)』  鼓動が早まる。いますぐに封を開けたい。でも、グッと堪える。  こ、子供じゃないんだから。  バッグに丁寧にしまい、早足で自分の部屋へと続くマンションの階段を登って行った。
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