第二章

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ぴくっと肩が跳ねる 「…、ゆい?」 「うんそうだよね、晶は飲み込みが早いね」 優しい顔をしてその腹の中は何を隠しているのか全く見当がつかない ただ、平和なことではないことは確かだ 次お前なんて言ったら何をされるかわからない 由にはそういう雰囲気があった 空気を震わせるような緊張感がたまに見え隠れするのだ 「晶、まさか一回イッたくらいで収まると思ってる?発情期は通常5日間、晶には結構効き目の強い抑制剤を飲ませているけど、それでも4日間はこの状態だと思うよ」 「、うっ」 そうなのだ、前の男の所にいた時は抑制剤なんて飲ませてもらえなかったし、発情期の間はずっと犯され続けていた そのため意識はあまりしっかりしていなくて、通常の発情期の過ごし方、体の変化等をあまりよく理解できていなかった 「サブの平均で一日六回は射精して、夜は体の疲労感で気絶したように眠り、朝は勃起で起こされるって聞いたことがあるよ。一回の射精でも疲れるのに、六回か、もしかしたらただ中の精液が底を付いて射精しなくなるだけなのかも。晶もそうなるだろうね」 由が話している最中もまた熱を取り戻したように局部が頭を擡げてきた 「…えっ、ぁっ、」 「うん、大丈夫だよ何回でも手伝ってあげるからね」 由だって第二性の開花しているドムだ、 発情期中のサブを目の前に理性を保てるわけがない なのにこの男は飄々と、まるで晶だけがおかしいかのように見下ろしてくるのだ 薬を飲んでるからといっても、そんなことはありえない 発情期中のサブとすれ違うだけで、いや、同じ空間にいるだけで、その蕩けそうに甘いフェロモンにあてられて凶暴化してしまうのに 最近では新たに、ドムによるサブへの暴力やレイプ、無理やりの首輪付けを罰する法律が制定されたばかりだ 由はどのような鋼の理性をしてるのか
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