プロローグ

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プロローグ

しんと静まりかえった部屋にひたひたと滴る水の音 目蓋が重くて開かない目 真っ暗な視界 唯一自由に動く右手で、おそるおそる痛みの強い顔を触る 鼻からぬるっとした液体 先ほどの音の正体 うつ伏せに寝かされた体はどこもかしこも痛くて、少し動かしただけでギギギと骨が軋む 痛い 苦しい でもこれが人生だと言われれば何も言い返せない 無力な自分 いつか誰かがここから救い出してくれると信じて待つこと数年 ここまでがんばった でも、もう諦めてしまった ここが人生の終着点なのだと。
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