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「晶はがんばってるね、すごくがんばってる。右も左もわからない中必死に働いて、死ぬほど嫌なことなのに一度決めたら絶対にやり遂げて」
ゆらゆら体を揺すられる
まだ自分から抱きつくことはできないけど、額を胸に押し付けるくらいはしてもいいと思った
ゆら、ゆら
右へ左へ体重が移動するのと比例して変な動悸が落ち着いてくる
「暗いところは怖い?」
こくっ
「黒いものも?」
こくっ
「そっか、俺のことは?」
「…。」
「いいよ、大丈夫、それでも俺は晶が大事だからね」
「っ、…」
伏せていた顔をあげる
まだ迷いはある
男は怖い
彼を受け入れることは、過去の出来事を忘れる努力をするということだ
そんなことができるのかな
蜂蜜色に映る自分の瞳が不安げに、自信なさげに見えた
「にゃー」
思いもよらなかった動物の鳴き声に肩がはねる
「あれ、でてきちゃった」
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