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序章
ぼくの芸術は
貧しい人々の運命を改善するために
ささげられねばならない
(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
もしぼくが愛犬シーズーのシーよりも早く死んでしまったのなら、シーはぼくが眠くなって微睡んだ時のように、ぼくの顔を舐めたり、ぼくの手を舐めたりしながらずっとそばにいるだろう。
やがてシーも疲れてしまって、ぼくの胸にその丸い顔を乗せたまましずかに眠ってしまうだろう。
そしてぼくたちのかたわらには、命と引き換えに1冊の使い古したノートが残されるだろう…
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