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黒羽はホワイトラムをベースにパイナップルジュース、グレナデンシロップ、マラスキーノというさくらんぼリキュールから作る甘い口触りでお酒の苦味が苦手な方向けのカクテルを作ることにした。
手際よく調合しシェイカーを振る。心地好いリズムがカウンターに響き、鮮やかなピンク色のカクテルがあっという間に完成しグラスへと注がれる。
そして最後にチェリーが添えられた。
「わぁ!!なんて綺麗なカクテル」
キラキラと瞳を輝かせレディは、まるで子供のように花咲いた様な笑みを浮かべた。
「メアリーピックフォードです。お口に合えば宜しいのですが」
レディはカクテルグラスに手を伸ばし可愛らしい唇をグラスに寄せ口付けた。
一口呑んだ瞬間、表情が柔らかくなり先程よりも饒舌に黒羽を褒めたたえた。
「んんっ美味しいっ!!甘くてフルーティー優しい味がします!全然苦くないし呑みやすいです。それに何よりカクテル作ってる黒羽さんの姿がカッコ良かったです♡」
勢い余ってつい口が滑ってしまったらしい彼女は発言と同時に赤面し顔を両手で覆ってしまった。
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