好きって言って、マイダーリン!

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好きって言って、マイダーリン!

 時々。自分のことが、ふとどうしようもなく嫌になる。  元々口より先に手も脚も頭も出るような、元ヤンキー娘であったからかもしれないけれど。もう成人したのだし、いい加減“落ち着いた大人の女性”とやらになりたいと、私だって常々思ってはいるのだ。特に、恋愛に関してはそう。  もっと、相手を不安にさせないような恋がしたい。  もっと、自分も安心できるような恋がしたい。  それなのに、彼のことが好きだと思えば思うほど、素直に言葉が出なくなってしまうのだ。昔からそうだった。好き、って一言を口にしようとするだけで、顔が熱くなって喉でつっかえてしまうのである。恥ずかしい気持ちもあるし、怖いと思ってしまう気持ちも何処かにあるのだろう。  過剰に自分をアピールする、自己顕示欲の強い女だと思われたくない――とか。  常に独占欲いっぱいの、重たい女だと思われるのが怖い、とか。
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