銀行強盗

「ヘイ、みんな。待ちに待った、この日がやってきたぜ！
計画は頭に入っているか？
もう一度、確認するぞ。
まず、俺が銀行員を制圧する。警察に通報しようとする奴がいれば、即座に撃ち殺す。
ブルーは買収している支店長に金庫を開けさせて現金を奪う。400万ドル奪い4人で分ける。1人100万ドルの分け前だ。
イエローは客を一か所に集め、携帯電話を取り上げて監視する。妙な真似をする奴がいれば容赦なく撃ち殺せ。
そして、入り口から外の様子を見張れ。新たに入ってくる客も人質に加える。銃を突きつければ、大抵の奴は大人しくなるから大丈夫だ。
ピンクは時間になったら待ち合わせ場所で逃走用の車に乗って待機。すぐに逃走出来るようにエンジンはかけっぱなしで。
ただし、約束の時間まではその辺を運転してること。路上駐車で警察に捕まるなんてヘマはしないでくれよ。
って、こんな大雑把な作戦でいいのか？ブルー」

「ああ、レッド、心配するな。シンプル・イズ・ベストだ。計画には遊びが必要だ。想定外の事態が起こっても、対処がしやすくなる。
これは、何年か前にアメリカ東部で起こった事件の話だ。
銀行強盗が仲間割れして、3人が射殺体で見つかった。
作戦通りに行動すれば、俺たちはそんなことにはならない。この作戦は必ず成功させる。
イエロー、覚悟はいいか？」

「お、おう、任せとけ。この計画が成功したら、ヨーロッパでバカンスだぜ。それにしても、ピンクは妙に落ち着いてるな」

「だって、アタシは運転するだけだし。あなたたち、頼んだわよ」