三、新しい日々の始まり

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三、新しい日々の始まり

 次の日から、サクラは僕の周りをうろつき始めた。  サクラは、授業中であっても、気にせず話しかけてくる。 『ねぇ、朔ってさ、頭、悪いの? それは、①番じゃなくて、③番が答えだよ』 『運動もできないの? もう、みんな走り終わったよ』 『お昼ご飯、それだけ? 成長期の男子はもっと食べなきゃ!』  段々、僕もイライラしてくる。  最初は、聞こえないふりをしていても、反論したくなる。  僕は、文系科目と、運動は、からっきしできない。  でも、数学や、料理は得意だ。  お昼は、図書室に本を読みに行くから、少なめにしているんだ! って。  そこで僕は、思いついてしまった。  ノートに反論を書いて、サクラに読ませれば、怪しまれないし、僕の気分もすっきりする!  名案だ! と思い、それからは、ノートでサクラに反論するようになった。  そのせいで、小説家志望だと、勘違いされることになるとは、露も知らずに。
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