強くて始めから

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あっぶね〜… 盲点だった… 自分の記憶を引き継いでるのは良いが、肝心な"前の人間"の記憶がない。 話し方も、思考回路も 何もかもわからんのだ。 そりゃそうだ、人格が違うんだから。 幸い、医者には"急死に一生を得たことによる人格障害"と説明を受けて渋々納得する流れにはなった。 ぐうの音も出ない。 だって人格変わってるし。 それにしても一言呟いただけで即バレするとは、母恐るべし。 とりあえずそんなこんなで退院して初見の家に帰ることになった。 勢いで魂売っちまったが、これは思った以上に大変そうだ。 右も左も分からないとはこのこと。 目の前の女を"ママ"と呼ぶのか"お母さん"と呼ぶのかすら分からない。 とりあえず人格変わった設定を有効活用して思うようにやってみるか…。 こうして俺の『第二の人生』は始まった。
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