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あの場所は、確かに危険で行ってはいけない場所だった。
喧騒が聞こえなくなった理由は、今でも分からない。
もしかしたら、奴のテリトリーに入った証なのかもしれなかった。
他の地域にも、首切り地蔵の伝承はある。
ただこの地域と違って、他の地域の首切り地蔵は、子供の代わりに自らの首を落として助けた、お地蔵様だ。
ゆえに、” 身代わり地蔵 ” とも呼ばれる。
私が首から下げていたお守りは、” 身代わり守 ” だ。
もしかしたら紐が切れたあの時、私の代わりに斬られてくれたのかもしれない。
―― ” 首切り地蔵 "
同じ名だが、中身は全く違う。
もしもあなたがそんな名を持つ地蔵に出会ったのなら、その由来を確認した方が良いだろう。
我が地元の ” 首切り地蔵 ” のように、
失くした我が子の首を探している、お地蔵様なのかもしれないのだから……。
Fin.
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