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「僕は別にジャクソンとナタリーがどうなろうと知ったこっちゃないんだ」
「私にまで嘘をつかなくてもいいのよ? 頭のいい人が頭のいい人を好きなのってとても自然なことだと思うし」
「ケリー、本当に違うんだ。それよりも君がジャクソンのことがどうでもいいって、本当かい?」
「本当よ。ただジャクソンは私の周りにいる男の子の中でまだましっていうだけ」
「それじゃあ……」
シェイマスは何かモゴモゴ言ったけど、ほとんど聞こえなかった。そういえば、いつもシェイマスは何かを私に言えていない気がする。
「どうしたの?」
「やあ、いいんだ。それよりどうして、ジャクソンとナタリーが結婚するって分かるんだい?」
私は少し考えてから大きく息を吸った。
「シェイマス、これはね、この世界は私の天国でも地獄でもない世界、つまり私の死後の世界なの」
「何だって?」
「頭がおかしいと思われても仕方ないけど私はもうすぐ40歳って時に雷が落ちてきて死んだの。目覚めたら90年代にいたってわけ。どう考えても死後の世界でしょ?」
シェイマスは笑わなかった。
「ケリー、もっと詳しく話してくれないかい?」
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