ジャスティテイカーの憂鬱

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「プロフェッサーがもう少しコスト削減とか経費節減って言葉を覚えてくれれば……。怪人一体作るのにいくら使ってんのよって話だもんね。まあ、枠にとらわれない発想がプロフェッサー最大の武器なのかもだけど」  彼女が繰り返し言っているプロフェッサーとは、ヤミノス団の首領であるプロフェッサー・ダークの事だろう。いわば職場の愚痴を彼女は言っているという事だろうか。 「でもさ、結局ジャスティテイカーに負けてばっかじゃない? 負けるたんびにつぎ込むお金増やしてさ……。そりゃすっからかんにもなるわよね」  大きなため息には、疲労の色が濃く滲んでいた。  勝った俺が悪いのか?   いや、そんなはずはない。  俺は正義のために戦っていたのだ。  この心に沸いた疑問については、何かの間違いだと思いたい。 「それに、最近プロフェッサーってちょっとヤバくない? まあ、年だもんね。分かるけど。同じ話繰り返すようになったし、頑固で横暴なのは昔からだけど。そうそう、たまに会話がちぐはぐになるよね。ちょっと時系列がおかしいっていうか……」  え、そうなの?   結構大変な話してないか? 「分かってる。恩人だもん。見捨てたりしないよ。それに、このままやられっ放しじゃ悔しいもんね、私達も。うん、マグネイザーならそう言ってくれると思ってた。ありがと……」  グス、と少しすすり上げるような声。  泣いているのか。あのクレオライナが?
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