ジャスティテイカーの憂鬱

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 結局金を稼ぐ術を失った俺は、尚美の部屋に転がり込んだというわけだ。ちなみにこの部屋に転がり込む前に、洋服以外のほぼすべての私物は売り払った。その金を彼女に渡し、しばしの宿をと願い出たのだ。彼女はそう言う事なら、と快く了承してくれた。 「そうだよな?」 「まさか半年以上居座るとは思わなかったからね」 「渡した金は……」 「とっくにあなたの食費に消えました。五万円しか無かったのよ?」 「家事も出来る限り頑張ってやってるし……」 「それは素直にありがとう。でもね、そもそも私は一人暮らしだから切り盛り出来ていたのよね」 「金はいずれ、世界に平和が戻ったら必ず働いて返すと言ったじゃないか」 「それっていつよ」 「……それは」  分かるわけがない。ヤミノス団を根絶できたその時、としか言いようがない。 「それについては戦いがいつ終わるか分からないけど、と最初に言ったじゃないか」 「確かにね。けど、もう四ヶ月以上何も起こってないじゃない」  彼女の言葉にはぐうの音も出ない。
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