ジャスティテイカーの憂鬱

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 ヤミノス団からの音沙汰が無くなって、もう随分になる。  はっきり言って、出動しない正義の戦士はただの置物である。  今の俺は単なるヒモだ。女を働かせ、その稼ぎでごろごろしながら暮らしているクズなのだ。 「その、ヤミノス団とやらももう諦めたんじゃないの?」 「そんなはずは……」 「じゃあ、何で何も起こらないのよ」 「……分かりません」 「調べたの?」  俺は首を左右に振るしか無かった。  調べ方も良く分からないし。  正直、個人で出来る事には限界があるのだ。そこんとこ分かって……。 「捜査の基本は足でしょ。足で調べなさいよ!!」 「……はい」 「言っとくけどね、私ただの派遣なの。お給料、すっごく安いのよ。あなたを養うの、とっても大変なの。それでも今までは平和のためだと思って我慢してきたけれど、今のあなたは戦ってないじゃない。もう限界なの。せめて食費と家賃の半分で良いから入れて。出なきゃ、悪いけど出て行ってもらうしか無いわ」  尚美の顔は真剣だった。  俺は、一日待ってくれ、と言って家を逃げ出すしか無かった。
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